ブランク有り 落ちこぼれ歯科衛生士の復帰物語
初めまして
ブログに訪問してくださって、ありがとうございます。
歯科の居宅療養管理指導研究会のDHサコと申します。
10年以上ブランクがあって歯科衛生士に復帰し、今年で12年目になりました。
要介護高齢者の居宅を訪問し、居宅療養管理指導(口腔ケアとリハビリ)をしています。
介護保険で行う口腔ケアは、居宅療養管理指導でする事になっていますが
仕組みが複雑で、分かりにくく、
「やってみたいんだけど、途中で諦めてしまう」という話をよく聞きます。
それで、私の学んだことを一つ一つブログに書いていったら
悩める歯科医師、歯科衛生士さんのお役に立てるのではないか、
と思いこのブログを立ち上げました。
少しでもお役に立てたら嬉しいです
現在の仕事
私の年齢は50代です(苦笑)
今はフリーランスの歯科衛生士として2軒の歯科医院+1件の団体と契約し
訪問専門の歯科衛生士として仕事をしています。
歯科医院での仕事は主に、要介護高齢者の居宅に単独で訪問し、口腔ケアとリハビリを行っています。
多い時は1日で10人以上の患者さんを訪問しています。
例えばですが、午前中に施設や病院の患者さんを訪問し、午後からは在宅の患者さんを訪問する、ということもあります。
ただ、今はコロナウィルスの関係で、訪問を自粛してほしいと施設から言われる場合があり、患者さんの数は少し減っています。
居宅療養管理指導に関して言うと、10年以上この仕事に携わっているので、
「居宅療養管理指導の算定方法について」質問される事も多く
アドバイスしたり、時々ですが講師もさせていただいています。
歯科衛生士への復帰への歩み
10年以上もブランクがあるのになぜ復帰したか?不思議に思いますよね。
私も、「もう歯科衛生士に復帰することはないだろう」と思っていたので、復帰した自分にビックリしています(笑)
私の今までの経歴を詳しく話すと、とてつもなく、ながーい話になってしまうので(笑)
割愛してざっくり話します。
私は、歯科衛生士学校を卒業して、一般歯科に8年務めた後、
一旦、歯科衛生士の仕事から離れて、事務員や介護支援専門員(ケアマネジャー)など他の仕事に就きました。
色々あって、歯科衛生士に復帰したのは、ケアマネジャーの仕事をやめて
当時で「14年のブランク」がある状態でした。
ケアマネジャーを退職し、歯科衛生士へ復帰
ケアマネジャーを退職した後、次にやりたいと思える仕事がなく・・・
かと言って、ケアマネジャーの仕事に戻る気にもならず・・・
「どうしたらいんだろう?」と毎日悩んでいました。
そんな時に、ひょんな事から「都会では歯科衛生士が患者さんのところに単独で訪問し、居宅療養管理指導で口腔ケアやリハビリをしている」
という話を聞き、段々やってみたいなあと思うようになりました。
居宅療養管理指導というのは、介護保険を使って口腔ケアやリハビリをします。
その当時、地元ではまだ遅れていて、それをしている歯科医院はありませんでした。
母を説得して県庁所在地へ
今でも思い出すと、よくまあ40歳過ぎてから県庁所在地へ行ったなあと思います。
専門学校に通っていた土地だったので、
何となく土地勘があって「何とかなるんじゃないか」と思っていました。
母はもう大反対でした(苦笑)
「何でそんな年で、新天地に行くの?」
「仕事なんて何でもいいじゃないの」
と言われまして・・・
それで、時間をかけて説得しました。
「母の身体に何かあったら、その時は地元に戻るから」
という約束をして何とかOKをもらって県庁所在地へ引っ越し、
20数年ぶりに一人暮らしを始めました。
引っ越し先でハローワークに登録し、仕事を探す
本当は事務の仕事をしながら、口腔ケアの研修会に行き、自信がついてから復帰しようと考えていたのですが・・・・
事務員の仕事に決まるはずもなく(地元で散々落ちてるのにね)
「歯科衛生士が患者さんのお宅へ単独で訪問して口腔ケアやリハビリをします!」
という歯科医院の求人があり、応募したら、すんなり決まりました。
その当時で14年間ブランクがあって復帰しました。
今も訪問専門の歯科衛生士なので、25年くらい診察室の中の事はノータッチです
↑修業時代はこういう白衣でした
結局、6年半勤めて、認定歯科衛生士の受講要件の単位を取った頃に
母が急に体調を崩して、地元に戻ることになりました。
地元に戻ったら、訪問をやり始めた先生が増えていた
地元に戻ってくると、訪問診療をやり始めた先生が増えていました。
せっかく居宅療養管理指導のノウハウを学んできたので、何とかその経験を生かしたいと思い、
地元で知り合った先輩歯科衛生士さんに相談したところ、
「訪問診療に力を入れている○○先生を知っている」ということで、紹介してもらい、採用してもらえることになりました。
訪問専門の歯科衛生士でやっていこう!と考えていたので、
地元だと一軒の歯科医院で訪問している患者数は少ないので、
2軒~3軒掛け持ちで契約したら何とかなるだろう、と考え、3軒と契約して働いています。
訪問歯科衛生士で働くメリット
↑口腔ケアの時に、ヘッドライトを使う時もあります
介護高齢者と関わるということは、全身疾患とか認知症の種類や中核症状、
拒否のある方に対してどういう風に接したら良いか、
など勉強することはたくさんあります。
大変なこともたくさんありますが、
それでも私は診察室で働くよりも、訪問で高齢者の方と関わっている方が楽しく感じます。
施設や在宅に行くと、みんなすごくありがたがってくれて、
「ここまで来てくれてありがとうね」
「ここで口腔ケアやリハビリを受けられるから助かるよ」と言ってくれますし、
そう言われると、すごく嬉しくなって
私も患者さんと一緒に頑張ろう!と思えます。
患者さんから私の方が、いつも元気をもらっています。
もう50歳を過ぎているのに、
「若いっていいわね~」って言われるんですよ(笑)
そりゃあ、80歳からみたら、確かに私は若いですけどね(笑)
そして、仕事をしていて思うのは、
その人の「人生の一部に関わっているなあ~」と思える事ですね。
例えば関わっている患者さんが、以前は肺炎を繰り返していたけど
口腔ケアやリハビリをするようになって、熱発する頻度が減ったり
義歯を入れらるようになった事で、食事摂取量が増えて体調が良くなった、とか目に見えて成果が出た時は、嬉しく思います。
口腔内が改善されると、身体も健康になるんですよ!
なぜ、居宅療養管理指導のブログを立ち上げようと思ったのか?
それはですね、
居宅療養管理指導で口腔ケアやリハビリを行うと、
患者さんの口腔内が改善される→健康状態が改善されるということに繋がります。
もう良いことしかないのですよ!
それなのに、
「介護保険の仕組みが複雑だから、二の足を踏んでしまう歯科医院が多い」のは非常にもったいない、と思うのです。
患者さんにも喜ばれ、これから絶対必要とされることなのに・・・・
そして、何が起きるかと言うと、
「居宅療養管理指導をしている歯科医院に問い合わせが集中する」ということになります。
最近では、ケアマネジャーさんから「居宅療養管理指導で口腔ケアやリハビリをしてほしいのですが、どこの歯科医院がしていますか?」と聞かれることが増えてきました。
そうすると、どうしても「居宅療養管理指導を実施している歯科医院は、○○と■■がありますよ」とお伝えすることになります。
それって、
「居宅療養管理指導をしていない歯科医院」は患者さんをのがしていることになるんですよね。
マニュアル本もブログもない
更に、そのことに気付いた歯科医院が、いざ居宅療養管理指導を始めようと思っても
・マニュアル本がない
・検索してもブログも出てこない
(あったとしても、在り来たりの事しか書かれていない)
・結局、厚労省から出されている法令や疑義解釈を調べなければならない
・分からない事が出てきた時に、問い合わせ先が分からない
・重要事項説明書などの関係書類の作成方法を調べなくてはならない
という壁にぶち当たります。
ただでさえ、外来診療で忙しく、
外来の施設基準の届出なども提出しなければならないですし
その上、介護保険の事も自分で調べる、となると
とてもしんどい作業で、挫折する要因でもあると思います。
私も「居宅療養管理指導 歯科」とGoogleで検索して「兵庫県の居宅療養管理指導の手引書」のPDFをヒットさせ何度もダウンロードしています(苦笑)
居宅療養管理指導の算定方法を、詳しく書いてあるブログがあればいいのに
と何度も思いました。
まずは、1人の患者さんから居宅療養管理指導を始める
介護保険は仕組みが複雑ですが、
まずは1人の患者さんから始める方法を覚えると良いと思います。
あとは、その流れに沿って2人目の患者さんの居宅療養管理指導を始められます。
1人目の患者さんを始める時に、難しく感じてしまうんですよね。
経験のないことを始める時は
誰しも不安になったり、これでいいのだろうか?悩むと思います。
上にも書きましたが、参考になる居宅療養管理指導の本やブログがないんですよね。
薬剤師の居宅療養管理指導の算定マニュアル本はありますが、
歯科には参考になりませんし・・・
幸い、私は1人の患者さんから始める方法を知っていますので
その方法をお伝えしていけたら、患者さんにとって、喜ばれることに繋がりますし
方法が分からなくて困っている歯科医師、歯科衛生士さんの為にもなるんじゃないかと思いました。
これから、少しずつ記事をアップしていきたいと思っています。
一緒に学んで、まずは、あなたに「来てほしい」と言ってくれる患者さんの為に
1人目から始めてみませんか?
患者さんは「長年通い慣れた歯科医院に訪問診療してほしい」と考えている方が多いです。
居宅療養管理指導の算定方法を学んだら、患者さんにも喜ばれるし、歯科医師、歯科衛生士さんの為にもなるし、どちらにとっても良い事しかありません。
このブログが、1人でも多くの歯科医師、歯科衛生士さんのお役に立てたら嬉しいです。
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